岩井温泉 岩井屋/鳥取県岩美郡

中国

・泉質:カルシウム・ナトリウムー硫酸塩泉
・浴槽:男女別(時間制入れ替え)
・また来たい度:★★★☆☆
・初入泉:2025年10月末

山陰最古の湯に浸かる贅沢なひととき──鳥取・岩井温泉「岩井屋」滞在記

鳥取県岩美町にある「岩井温泉 岩井屋」は、開湯からおよそ1,300年の歴史を誇る山陰最古の湯。この11月頭の連休に妻が島根で友人の結婚式に出るというので、私は妻のドライバーとして“ついで”に温泉に浸かることにした。人の門出に乗じて、自分を癒す。まあ、それも悪くないと思い、密かに今回の山陰温泉旅行は楽しみにしていました。

もっと山奥かあるいは海側に面した場所なのかなと勝手に思っていたのですが、普通に平地の田んぼを超えた街道の中に「ようこそ岩井温泉へ」を歓迎する看板が登場。

山陰最古の湯岩井温泉 岩井屋 - 創業150年昔ながらの木造三階建て、100%源泉かけ流し、全館畳敷き全14室の静かな宿。
古き良き温泉情緒 湯治場情緒をとどめる、創業150年昔ながらの木造三階建て、全館畳敷き全13室の静かな宿。1,

歴史を感じる、山陰最古の湯宿

岩井温泉の開湯は平安時代、859年(貞観元年)と伝えられています。藤原冬久という貴族が皮膚病を癒すために旅をし、巫女の導きでこの地の湯を見出したという伝説が残るようです。

その中でも「岩井屋」は江戸時代末期に創業し、昭和初期の大火を乗り越えて再建された木造三階建ての旅館。館内には地元の民芸品や季節の山野草が飾られ、どこか懐かしく、温かみのある空間が広がります。

源泉かけ流しの湯めぐり体験

岩井屋の魅力は、なんといっても3つの趣異なる湯船で楽しめる源泉かけ流しの温泉。「源泉長寿の湯」は、湯底に敷かれた松板の下から湧き出す湯に、立ったまま胸まで浸かる深い浴槽が特徴。高い天井と木の香りが、開放感と情緒を演出します。

露天風呂「背戸の湯」は、竹垣に囲まれた東屋風の造りで、木漏れ日を浴びながらの湯浴みが格別。もうひとつの「祝いの湯」は落ち着いた雰囲気の大浴場で、男女入れ替え制で両方楽しめるのも嬉しいポイントです。

さらに、貸切風呂「よいまち草」では、別料金になりますが、家族やカップルでゆったりとプライベートな湯あみを堪能できます。

飲泉。これ飲んだら、ほんと腸にもよさそうって感じがします。

ちなにに、昭和には島崎藤村さんもこの地を訪れていて、調べると、「松島は松島、浦富は浦富」と言ったらしい。この感想は私にはわからない。なぜなら「夜明け前」すら読んだことがない私。

肌にやさしい硫酸塩泉の効能

岩井温泉の泉質は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉」。泉温は約50℃で、自然湧出の源泉をそのまま使用しています。この泉質は、神経痛や関節痛、皮膚病、冷え性、ストレス性の不調などに効果があるとされ、まさに“癒しの湯”。

上が昭和27年の旧成分表、下段が現代の成分表。昭和27年の成分表と今のを見比べて、「湯って、意外とブレないんだな、当時の計測方法や機器もどんなにすげーの?」と思う。人間の方が、いや私の方がよっぽどブレてる。湯の方がブレずに信用できる。

ところで岩井温泉には「湯かむり」という独特の入浴法が伝わっており、柄杓で湯を頭からかぶることで、全身を清めるという風習があるそうですが、やってみようかと思ったけど、なんか“湯に潜る=マナー違反”という謎の思い込みが邪魔をした。誰もいなかったし、やればよかった。次回こそ、正々堂々と誰がいるときにやってみよう!

静けさと歴史が息づく岩井屋さんなんですが、驚いたことは、館内にスリッパがないことです。これがとても心地よく、どこかホスピタリティ面としてリラックスできます。

部屋に以下のうれしいグッズがありますよ。(チェックアウト時、せっかくのタオル、忘れてしまいました)

こう見ると、山陰地方には好みの硫黄系の温泉はないが、それなりに温泉が多い。この地図も興味深い。明日はどこの温泉を巡ろうかと思い、この看板を撮影しました。ちょっと遠いけど西側の三瓶温泉とか千原温泉も興味あり。

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